ステファンと同時代にボリス・ベッカーというライバルがいた
1980年代から90年にかけて活躍した
テニスプレーヤーにボリス・ベッカー
という選手がいる。
ステファン・エドバーグを語るときには
必ず出てくる人物と言っても
過言ではないだろう。
彼は、ステファンの2つ年下の世界を代表
するプロテニスプレーヤーだ。
現在はジョコビッチのコーチをしている。
現役時代は、その強烈なサーブを得意な
ショットとして、ウィンブルドンを17歳7
カ月という世界最年少で優勝をしている。
ブンブンサーブという相当威力のある
サーブは、次から次へとサービスエースを
取っていく。
彼の場合は、このサーブにプラスして
フォアハンドのグランドストロークに
力を持っていたので、
ウィンブルドンではサーブ&ボレーで
フォアハンドストロークを炸裂させた。
サービスゲームでは、サーブ&ボレーが
主体であるが、グランドストロークも
ショットがいいので、
ベッカーはオールラウンドプレーヤー
と言えると思う。
彼の2歳下に、ドイツにはシュテフィ・グラフ
という女子テニスプレーヤーがいる。
彼女は、私筆者と同じ歳なんで、
ある意味親近感がわく。
アメリカのテニスプレーヤーである
アンドレ・アガシの奥さんである。
ドイツには同じ時代に世界のトッププレーヤー
が二人いたことになる。
シュテフィは、前の時代の女王に
マルチナ・ナブラチロワという世界1位の
プレーヤーの次の時代に活躍した。
ちょっとボリス・ベッカーの話から離れて
しまったが、このボリスをエドバーグの
引き合いに出した理由を言おう。
先ほども書いたが、ボリス・ベッカーは
サーブ&ボレーヤーという意味で
ステファンと共通の部分があるのだ。
何話か前に、サーブ&ボレーを主体とする
選手に、ジョン・マッケンローをあげたが
彼とはまた、性質の違うサーブ&ボレーヤー
だったのだ。
ベッカーとステファンは、幾度となく対戦した。
4大大会を合わせたトータルの二人の対戦数は
35試合を数える。
プロの試合で35試合も戦うということは、
それだけ、二人がトーナメントを勝ち上がり、
かつ、長期間にわたってトッププレーヤーで
いたことを表している。
ただ、実績をよく見ると対戦成績は、この35
試合では、ベッカーの25勝10敗で圧倒的に
ステファンに勝利している。
世間的にいうと実力はだいたい同じに
見られているのは、世界が注目する4大大会の
成績においては、3勝1敗でステファンが勝ち越し
ているからだろう。
4大大会は、テニス界において特別な注目度の
高い大会になっていて、他のトーナメントと
比べると選手の意気込みも違うし、
なんといってもプレッシャーが違ってくるのだ。
どんなスポーツもメンタル面は、パフォーマンス
の結果にかなり影響してくるが、
4大大会は、特別に大きな影響を受けることになる。
そういった緊張した場面で勝利するというのは、
価値が高いわけである。
次回には、この二人の4大大会での対戦成績
3勝1敗における理由について語ってみたいと
思う。